美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
「ちょ、ちょっと待って?情報が漏れたって何の話?新しい商品とか訳がわからないんだけど」
雅樹がワタワタと慌てている様子からすると、但馬は約束通り、ほかの開発関係者にはロイヤルシャボン社の類似商品についての情報は漏らしていないらしい。
鬼の形相をしていた朔也の表情は若干緩み、いつもの無表情に戻りつつあったが、怪訝さを滲ませて、何かを見極めようとしているように見えた。
「そのうちに会議で報告があるかと思うので、私は私の本題を続けさせていただきます。こちらがその代替え案ですが、このように・・・」
瑠花は昨夜、徹夜でまとめた成分表と商品サンプルを差し出し、一気に説明を続けた。
雅樹の合いの手も質問も受け付けないという勢いで、瑠花は一気に説明を行った。
一通りの説明を終えると、瑠花はため息をついて小脇に抱えていたデッサン帳を差し出す。
「こちらが私の考えたボトルのデザイン案になります。後でご確認ください」
お辞儀をして顔を上げた瑠花の表情はなんだかスッキリしていた。
「瑠花ちゃん、もうデザインまで考えたの?それはそれで凄いんだけど一体何があった・・・」
「そして、こちらがもう一つの本題です」
雅樹の言葉を遮って瑠花が差し出したのは1枚の封筒。
それは゛退職届゛だった。
雅樹がワタワタと慌てている様子からすると、但馬は約束通り、ほかの開発関係者にはロイヤルシャボン社の類似商品についての情報は漏らしていないらしい。
鬼の形相をしていた朔也の表情は若干緩み、いつもの無表情に戻りつつあったが、怪訝さを滲ませて、何かを見極めようとしているように見えた。
「そのうちに会議で報告があるかと思うので、私は私の本題を続けさせていただきます。こちらがその代替え案ですが、このように・・・」
瑠花は昨夜、徹夜でまとめた成分表と商品サンプルを差し出し、一気に説明を続けた。
雅樹の合いの手も質問も受け付けないという勢いで、瑠花は一気に説明を行った。
一通りの説明を終えると、瑠花はため息をついて小脇に抱えていたデッサン帳を差し出す。
「こちらが私の考えたボトルのデザイン案になります。後でご確認ください」
お辞儀をして顔を上げた瑠花の表情はなんだかスッキリしていた。
「瑠花ちゃん、もうデザインまで考えたの?それはそれで凄いんだけど一体何があった・・・」
「そして、こちらがもう一つの本題です」
雅樹の言葉を遮って瑠花が差し出したのは1枚の封筒。
それは゛退職届゛だった。