美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
「えっ?穂積堂を出てからですか?朔・也・くんが~私を置いていったので~、どこか寄り道しようと思って歩いていたら~親友のエマとミカにバッタリ会ったんですよ~」
瑠花本人はお酒に強いと思っているが、実はお酒が入るとかなり饒舌になるらしい(注:本人は気づいていない)。
瑠花と朔也はまだ一緒にお酒を飲んだことはなかったが、先に瑠花の上司となった雅樹とは何度か課の飲み会で一緒に飲んだことがある。
その事を朔也は心底悔しいと思っていたが、今日は心から、まだ瑠花と飲みに出かけていなくてよかったと神に感謝した。
何故なら朔也の策略がバレる可能性がその分減るからだ。
雅樹が゛朔也のお姫様゛と瑠花が同一人物だとわかったのは酒の席での瑠花の言動からであった。
仕事上の秘密や他人の秘密は絶対に教えてはくれないが、余り大したことではない(雅樹比)瑠花自身の個人情報はあっさりと教えてくれるらしい。
課の飲み会のその日も比較的あっさりと、入社のきっかけである穂積堂での出来事を瑠花は雅樹に話していた。
もしかして瑠花が朔也のお姫様では?と感づいた雅樹は、調子にのって瑠花にお酒をどんどん勧めてみた。
決して我を忘れることはないが、軽いスキンシップ程度なら嫌がらず、何より普段見せないような可愛い笑顔を見せながら入社の動機を語ってくれる瑠花。
『メッチャ可愛がったぞ』
と語る雅樹を、聞いた当初は殺したいほど憎らしいと朔也は思ったが、今となればこうして利用価値の高い情報を授けてくれたことには素直に感謝したいと思う。
そんな貴重でかつ有益な情報を、腹黒王子である朔也が利用しないはずはなかった。
『どうにかして瑠花ちゃんを酔わせてみろよ。思ってもみない貴重な本音を聞かせてくれるかもしれないぜ』
完徹に近い今日の瑠花を酔わせるのはおそらく簡単なことだろう。
アホの雅樹(単なるやきもち)情報によると瑠花はかなりのワイン好きらしい。
スムーズにワインを飲ませるにはフレンチのコースがもってこいだ。
食前酒から始まり、前菜、魚、肉、デザート毎にワインの種類を変えて出してもらう。
これは、ワイン通の中では定番の飲み方だ。
おそらくワイン好きの瑠花に怪しまれることなく自然に酔わせることができるだろう。
何せ、瑠花は自称゛アルコールに強い女性゛なのだから。
そうして朔也の思惑通りに事は進んでいく。
゛おしゃべり瑠花ちゃん゛と化した彼女は、こうして着実に朔也の欲しい情報をリークしてくれる。
朔也の仕掛けた罠に、瑠花が落ちるのは時間の問題だった。
瑠花本人はお酒に強いと思っているが、実はお酒が入るとかなり饒舌になるらしい(注:本人は気づいていない)。
瑠花と朔也はまだ一緒にお酒を飲んだことはなかったが、先に瑠花の上司となった雅樹とは何度か課の飲み会で一緒に飲んだことがある。
その事を朔也は心底悔しいと思っていたが、今日は心から、まだ瑠花と飲みに出かけていなくてよかったと神に感謝した。
何故なら朔也の策略がバレる可能性がその分減るからだ。
雅樹が゛朔也のお姫様゛と瑠花が同一人物だとわかったのは酒の席での瑠花の言動からであった。
仕事上の秘密や他人の秘密は絶対に教えてはくれないが、余り大したことではない(雅樹比)瑠花自身の個人情報はあっさりと教えてくれるらしい。
課の飲み会のその日も比較的あっさりと、入社のきっかけである穂積堂での出来事を瑠花は雅樹に話していた。
もしかして瑠花が朔也のお姫様では?と感づいた雅樹は、調子にのって瑠花にお酒をどんどん勧めてみた。
決して我を忘れることはないが、軽いスキンシップ程度なら嫌がらず、何より普段見せないような可愛い笑顔を見せながら入社の動機を語ってくれる瑠花。
『メッチャ可愛がったぞ』
と語る雅樹を、聞いた当初は殺したいほど憎らしいと朔也は思ったが、今となればこうして利用価値の高い情報を授けてくれたことには素直に感謝したいと思う。
そんな貴重でかつ有益な情報を、腹黒王子である朔也が利用しないはずはなかった。
『どうにかして瑠花ちゃんを酔わせてみろよ。思ってもみない貴重な本音を聞かせてくれるかもしれないぜ』
完徹に近い今日の瑠花を酔わせるのはおそらく簡単なことだろう。
アホの雅樹(単なるやきもち)情報によると瑠花はかなりのワイン好きらしい。
スムーズにワインを飲ませるにはフレンチのコースがもってこいだ。
食前酒から始まり、前菜、魚、肉、デザート毎にワインの種類を変えて出してもらう。
これは、ワイン通の中では定番の飲み方だ。
おそらくワイン好きの瑠花に怪しまれることなく自然に酔わせることができるだろう。
何せ、瑠花は自称゛アルコールに強い女性゛なのだから。
そうして朔也の思惑通りに事は進んでいく。
゛おしゃべり瑠花ちゃん゛と化した彼女は、こうして着実に朔也の欲しい情報をリークしてくれる。
朔也の仕掛けた罠に、瑠花が落ちるのは時間の問題だった。