美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
「もう、朔也さんは強引すぎます。いつもこうなんですか?」

「いつもとは?」

昨晩、朔也に組敷かれた後、瑠花は爆睡し体力を回復していたため今回は寝落ちすることはなかった。

ニコニコと笑う朔也の手は、第二ラウンドの後も不埒に動いている。

全く油断も隙もない。

「冷徹御曹司は女嫌いで、ゲイ疑惑も出ているんじゃなかったか?」

゛確かにそんな噂もあった!゛

瑠花は慌てて朔也の方を向いたが、そこには優しく微笑む真面目な青年がいるだけだった。

「瑠花じゃなければ欲情しない。お前じゃなきゃダメなんだ」

そうやって唇を寄せる朔也に愛しさしか感じない。

゛なすがままに翻弄されているのに自分は大概なMだな゛

と、瑠花は苦笑した。

ガリガリ・・・、ガリガリ・・・。

抱き合う二人の背後から不穏な音がした。

「えっ、お、お化け?」

「こんな朝方にお化けがいるはずないだろう?本当に可愛いな、瑠花は」

チュッと、音のするキスをして、裸のまま朔也がベッドを出ていく。

引き締まったお尻、バランスの取れた筋肉。

隠れ細マッチョフェチの瑠花にはたまらないご褒美・・・いや眼福であり、思わず拝みそうになった。
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