美髪のシンデレラ～眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない～

鬼退治

「普段は実家で母が面倒みているんだが、昨日から父と九州に行くことになって。朝、マナをここに置いていったんだ」

ダークブラウンのマンチカンというだけでも珍しいのに、オッドアイならどれ程の価値があるのだろう。

瑠花は、命に値段があるとは思いたくないが、その引き取り（購入）価格を考えただけでゾッとした。

「思えばあの時からだな。但馬が俺に更なる因縁をつけ始めたのは・・・」

「えっ？」

朔也の呟きに首を傾げると、朔也が愛しそうに瑠花の頭を撫でながら、彼女の瞳をじっと見つめた。

そして、同じように首を傾げて朔也を見るマナへ視線を移す。

「・・・そうか、なるほどな。・・・愚かな奴」

朔也は何かを悟ったかのように、腹黒く微笑んみ呟いた。

「俺から瑠花を引き離そうなんて浅はかなんだよ」

「？？」

そんな囁きをこぼす朔也の横で、ダークブラウンの毛色にブルーグレイとヘーゼル色のオッドアイをもつ瑠花とマナは、まるで姉妹のように？？を浮かべていた。