美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
オーガニックシャンプー。

それは界面活性剤や香料などの添加物が含まれない植物由来のシャンプーのこと。

ボタニカルとの違いは、オーガニックと名乗るために厳しい認定基準が定められている点にある。

とはいえ、認定機関は海外にあり、日本ではないが。

植物由来の製品が、頭皮や髪に優しいということは明らかなのだか、泡立ちが悪い、匂いが控えめなど、使い心地に不満を持つ者もいる。

瑠花はこれらの問題をクリアした自然派のシャンプーを作りたかった。

子供からお年寄りまで安心して使えるハイグレード且つそこそこコスパのよい商品。

だが、それらをすべてクリアするには、今一つ決定打が足りない。

期日まであと3日。

瑠花は、今回の会議に集まった幹部職や営業、宣伝部の面々に頭を下げて、期限ギリギリの今週金曜日まで待ってもらうようにお願いをした。

橋沼となぜか、冷徹王子・穂積の援護射撃も得て、会議の終りにはなんとか同意を取り付けることができた。
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