美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
Dシティの地下駐車場に車を停めたところで、朔也は瑠花に大きな爆弾を投下した。
「今度の新商品のお披露目は穂積堂で行う」
「えっ?」
相変わらず冷徹イケメン俺様眼鏡御曹司の表情は変わらないが、彼の発した言葉の輝きにより、瑠花には初めて朔也が王子様に見えたような気がした。
「゛女性の研究開発者が夢を追いかけ追求した理想のヘアケア商品゛そんな謳い文句があれば、確実に消費者の興味を引くだろう」
「夢を追いかけてって・・・部長がどうして私の入社動機を知っているんですか・・・?」
「俺を誰だと思っている。瑠花の・・・部下のことなら何でも把握している」
どこか、はにかんでいるように見えた朔也の表情に
゛ルカとブカをいい間違えたのだろうか?゛
と瑠花は的外れなことを考えていたが、慌てて思考をこちらに戻し
「・・・だから私にデザインと宣伝にも関わるようにと言ったのですか?」
と尋ねた。
「ああ、それもある」
「それも・・・?」
瑠花の素朴な疑問を意味深な笑いでスルーして、朔也はさっさと運転席を降りた。
「降りろ」
「あの・・・自分で降ります・・・」
「つべこべいうな。さっさとしろ」
シートベルトに手を掛け、外せずにワタワタしている瑠花に綺麗な手を差し出す朔也。
朔也の乗ってきた車は、御曹司に似合わない大型の四駆だった。
四駆は車高が高く、乗り降りに多少難儀する。
そう、今はこの差し出された手をどうするかが問題となるくらいには。
しかし、引きこもりのニートだったとはいえ、高校からはアメリカンな生活に揉まれてきた瑠花。
゛握手やハグぐらい何てことはないのよ゛
と、瑠花は思いきって朔也の手を掴み、颯爽と四駆車から降り立った。
目の前には冷徹俺様とはいえ、イケメン眼鏡王子(もどき)。
゛イケメン御曹司にエスコートされるなんてまるでカボチャの馬車から舞い降りるお姫様みたい゛
なんて、スマートに瑠花の手を引く朔也を見つめながら、瑠花は柄にもないことを考えて苦笑していた。
「今度の新商品のお披露目は穂積堂で行う」
「えっ?」
相変わらず冷徹イケメン俺様眼鏡御曹司の表情は変わらないが、彼の発した言葉の輝きにより、瑠花には初めて朔也が王子様に見えたような気がした。
「゛女性の研究開発者が夢を追いかけ追求した理想のヘアケア商品゛そんな謳い文句があれば、確実に消費者の興味を引くだろう」
「夢を追いかけてって・・・部長がどうして私の入社動機を知っているんですか・・・?」
「俺を誰だと思っている。瑠花の・・・部下のことなら何でも把握している」
どこか、はにかんでいるように見えた朔也の表情に
゛ルカとブカをいい間違えたのだろうか?゛
と瑠花は的外れなことを考えていたが、慌てて思考をこちらに戻し
「・・・だから私にデザインと宣伝にも関わるようにと言ったのですか?」
と尋ねた。
「ああ、それもある」
「それも・・・?」
瑠花の素朴な疑問を意味深な笑いでスルーして、朔也はさっさと運転席を降りた。
「降りろ」
「あの・・・自分で降ります・・・」
「つべこべいうな。さっさとしろ」
シートベルトに手を掛け、外せずにワタワタしている瑠花に綺麗な手を差し出す朔也。
朔也の乗ってきた車は、御曹司に似合わない大型の四駆だった。
四駆は車高が高く、乗り降りに多少難儀する。
そう、今はこの差し出された手をどうするかが問題となるくらいには。
しかし、引きこもりのニートだったとはいえ、高校からはアメリカンな生活に揉まれてきた瑠花。
゛握手やハグぐらい何てことはないのよ゛
と、瑠花は思いきって朔也の手を掴み、颯爽と四駆車から降り立った。
目の前には冷徹俺様とはいえ、イケメン眼鏡王子(もどき)。
゛イケメン御曹司にエスコートされるなんてまるでカボチャの馬車から舞い降りるお姫様みたい゛
なんて、スマートに瑠花の手を引く朔也を見つめながら、瑠花は柄にもないことを考えて苦笑していた。