永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
けれど私をここに置いてくれているのは紘毅くんの優しさであって、8歳も離れた私たちの間に恋愛は成立しない。
だからこの恋心は秘めておくのが妥当である。
紘毅くんも触れてこないのだ、こんなガキに興味がないのだろう。
そう思うと胸が痛むけれど…ここは我慢である。
「からかってるつもりはないけどな?」
「騙されません!ほら、早く食べて!」
「わかったからそんな怒るなよ」
怒って当然だ。
脈なしなのにそんなことを言われてしまえば、さすがの私も傷がえぐれてしまう。
紘毅くんのそばにいられるだけでいい。
その願いもいつ叶わなくなるかわからない。
だって紘毅くんはもう26歳。
そろそろ彼女ができて、結婚までいく年頃だ。