永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
「そんなの大学入ってからやればいいの。
今のうちにバイト慣れでもしとこうかな」
今までバイトをせずに、のうのうと暮らしてきたのだ。
自分でお金を稼ぐことの大切さもわかっておくべきだ。
それに───
「まだ詩織は未成年の子供なんだからな」
いつまでも子供扱いは嫌だ。
女として見て欲しい…なんて、本人に言えるわけないけれど。
「うん、決めた。
やっぱりバイトする!」
「だから俺の話聞いてたか?」
「ううん、聞いてない!」
「そんな即答するなバカ」
「いたっ…」
私の頭にチョップを食らわせてきた紘毅くん。
もちろん軽くだったけれど、わざと痛いフリをする。