永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
『じゃあ家を探すんだね』
「もちろんです。でも、何から始めたらいいのかわからなくて」
物件探しとか初めてだし、祖父母に任せっきりも嫌だ。
そのため自力で見つけたい気持ちもあるけれど、知識のない私はスタート地点にも立てていない。
そのため坂野先輩を頼ることにしたのだ。
『じゃあまずは…』
すると坂野先輩はわかりやすく、丁寧に何をすべきかを教えてくれた。
私は紙にメモをとり、真剣に話を聞く。
『それじゃあ今度、物件探しの会社に行こうか。俺の担当してくれた人にそのまま引き継げるか聞いてみるね』
「そ、そこまでしてくれるんですか…」
『かわいいかわいい後輩だからね、先輩として当然の…』
「電話、切りますね」
『ねぇ待ってよ、そんな意地悪なことする?』
かわいいかわいい後輩って、何やら含みのある言い方。