永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜



それとも───


私を誰かと重ねたのだろうか。

いずれにせよ、紘毅くんは酔っているため明日になればキスのことなんか忘れていそうで。


ドキドキする以上に胸が苦しい。


「詩織が冷たい、俺生きてけない」
「く、苦しいから…!」


抱きしめる力が強いため、自力では引き剥がせない。


「詩織ちゃん、そんな大きな声出すなよ」


甘ったるい声。
私と少し距離をとった紘毅くんが口角を上げる。


「それたもまた塞がれたい?」


紘毅くんの指が私の唇に当てる。
どこか危ない雰囲気に胸がドキッと高鳴った。

お酒で酔っているせいだろうか。
紘毅くんの様子がおかしい。

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