永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
酔っているとはいえ、あんなことを容易にするような人なのだろうか。
それはそれで悲しい。
他の人にも同じようなことをしていたのだろうかと思ってしまう。
まず慣れていないとあんなスムーズにキスなんかできないだろう。
一方的なもので、心の準備なんてものはなかった。
「はぁ…」
ため息を吐いて落ち込んでいるうちに、紘毅くんがお風呂から上がる。
少しは酔いが覚めていますようにと願いながら、彼にお水を渡す。
「これ、お水」
「ああ、さんきゅ」
今のところいつも通りの紘毅くんに見える、が油断はできない。
これまで紘毅くんは何回も飲み会に行ったことがあるけれど。