永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
酔って帰ってきたことはなかったし、普段の紘毅くんと何一つ変わらなかった。
なのにどうして今日に限って酔っているのだろう。
悪酔いするタイプだからって自制していたのだろうか。
家でも紘毅くんがお酒を飲んだり、タバコを吸っているところを見たことがない。
今思えばお酒が苦手なのかもしれない、なんて。
だとしても酔ってキスをされたこと、私だけがいつまでも引きずりそうだ。
「あー、疲れた…」
紘毅くんは濡れた髪のまま私の隣に座る。
先ほどのことを思い出してドキッとしたけれど、平静を装おうと心がけた。