永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜




酔って帰ってきたことはなかったし、普段の紘毅くんと何一つ変わらなかった。

なのにどうして今日に限って酔っているのだろう。
悪酔いするタイプだからって自制していたのだろうか。


家でも紘毅くんがお酒を飲んだり、タバコを吸っているところを見たことがない。


今思えばお酒が苦手なのかもしれない、なんて。

だとしても酔ってキスをされたこと、私だけがいつまでも引きずりそうだ。


「あー、疲れた…」


紘毅くんは濡れた髪のまま私の隣に座る。

先ほどのことを思い出してドキッとしたけれど、平静を装おうと心がけた。

< 130 / 288 >

この作品をシェア

pagetop