永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜



「言っとくけど俺、悪い男だからな」
「もう何回も聞いてるよ、それ」

どこが悪い男なのだ。
優しくて温かい、素敵な人である。


「あー詩織があと2年早く生まれてたらな」
「……生まれてたら?」

「手出せてたのに」
「……っ!?」


ぶわっと顔が熱くなったのは、紘毅くんがいきなり変なことを言うから。


「って、こんなこと考えてる人間だぞ俺」
「な、な、何言って…」

「詩織って流されやすそうだから、簡単に手出せそうだし。生まれるの遅いんだよ詩織」

「さ、最低…!」


慌てて手で顔を仰ぐ。
今も酔っているんじゃないかってくらい、おかしな発言だ。

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