永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
「多分夜ご飯は私が作れるよ」
「それはいい、俺が作る」
「でも最近、私がバイトの日は紘毅くんが作ってくれてるじゃん」
紘毅くんも仕事で疲れているだろうに。
任せっきりで申し訳ない。
「助け合いが普通だろ、一緒に住んでるんだから。
それに朝と昼は詩織に任せっきりだしな」
住まわせてもらっている身なのだ、それぐらい当然だというのに。
紘毅くんは感謝の意を表してくれるから、こういうところも好きになっていく一方である。
今日はなるべく早く帰ろう。
だって、紘毅くんとの時間は限られているのだ。
「そういやもうすぐクリスマスだなー」
ご飯を食べ終えた後、準備をしていた私に紘毅くんがそう言った。
「そ、そうだね」
クリスマスまであと4日。
けれどその日まで学校があるのだから災難だ。
午前中で終わるけれど、普通に平日だから紘毅くんは仕事があることだろう。