永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
クリスマスと不安
「ええー、詩織帰っちゃうの?」
待ちに待ったクリスマスの日の放課後。
クリぼっちの会を開こうと提案した男子を筆頭に、予定のないメンバーはカラオケに行くことになった。
けれど私には予定がある。
紘毅くんとふたりでクリスマスの午後を過ごすのだ。
「ごめんね、どうしても外せない用があって…」
「隼也くんに会うとか?」
「さ、坂野先輩…?どうしてここで?」
「隼也くん、詩織のことすっごく気に入ってるみたいだよ」
彼氏情報、と付け加えて笑う文香。
気に入ってるって…弄ぶのに丁度いい相手、という意味が含まれていそうだ。