永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
「何かわいいこと言ってんだよ、俺を喜ばせるようなこと言って」
私の肩に手を置いて。
慣れた手つきで抱き寄せる。
「…っ」
「やっぱ断るか」
「えっ、断る…?」
「明日、仕事終わりに会う予定あったんだけどな。
こんなかわいいこと言われたら断るしかねぇだろ」
ドクンと心臓が嫌な音を立てる。
会う予定って?
「それって前から約束してたんじゃないの?」
ずるい聞き方。
もしかして、今日バッタリ会った人と約束したんじゃないかって思ったから。