永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
「一昨日、見たの」
「一昨日?」
「クリスマスの日、駅前の広場で女の人と話してるの」
その言葉ですぐ理解したらしく、紘毅くんがピクリと反応を示す。
「その人と昨日も会ってたんでしょ?
すごく楽しそうにして」
「何で知ってるんだ?」
「見たの、坂野先輩とそこの駅に行ってたから」
騙されないぞって強く思ったけれど。
次の瞬間、紘毅くんが小さく笑った。
「な、何で笑って…」
「んー?詩織に嫉妬されて嬉しいなって」
「は…?」
「けど嫉妬して俺から離れるのはなしだろ」
私と少し距離を開け、今度は額をくっつけてくる。
一体どういうことだろう。