永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
「あの時は何言っても上手くいかなくて、それが原因で元カノとも別れたんだ。正直あん時がどん底だったな…会社を辞めるよりも真っ先に“死にたい”なんて、バカなこと考えてた」
「えっ…」
死にたい。
そう思うほど紘毅くんは追い詰められていた?
「そんな時だよ、詩織と出会ったの。“大丈夫ですか”って、詩織にとったら何気ない一言だっただろうけど、俺はそれに救われた。
誰かひとりでも自分の存在に気づいて欲しかったんだと思う。詩織は俺に手を差し伸べてくれた感じだな」
それからは前向きに頑張って、今では元通りだって紘毅くんは言うけれど。
そんなの私は何もしていない。
頑張ろうと思ったのは紘毅くん自身だ。