永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜



「今の紘毅がいるのは詩織ちゃんのおかげ。それなのにヨリ戻したいなんてあり得ないなって。

そしたらまさかの相手は未成年でしょ、驚いちゃった。だから少しでも紘毅のために何かできたらなって思って。単なる罪滅ぼしに過ぎないのかもしれないけどね」


嫌味なんてない。
瑞樹さんの言葉はきっと、嘘偽りない。

だからこそ余計に苦しくなる。
私なんかよりずっと綺麗だって。


「あっ、なんかごめん!今言ったことは独り言ってことで!だって紘毅、詩織ちゃんへの愛やばいよ?相当好きだよあいつ」

「えっ…」

「だって禁欲しちゃうくらいなんだから。
いやーよくぞ決心したね」


先ほどの切ない表情は何処へやら、今はうんうんと頷いて笑う瑞樹さん。

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