永久溺愛〜オトナの独占欲は危険です〜
近いキョリ、読めない心
週末の土曜日。
その日は午前中に面接のためカフェに行かなければならないため、休日にしては早く起きたのだけれど。
「あれ、紘毅くん…?」
「おはよ、詩織。飯できてるぞ」
いつも私が起こすまで寝ているはずの紘毅くんが、何ともう起きていたのだ。
「え、い、今何時…!?」
慌てて時計を確認すると、まだ午前8時で。
紘毅くんがこんなにも早く起きるだなんて、信じられない。
「そんな驚いたような顔、すんなよ。
今日バイトの面接なんだろ?
そこまで送ってやろうと思って」
そう言って紘毅くんはテーブルの上に、味噌汁と焼き鮭、和風のサラダに白飯を置いた。