初恋エモ
「なになにどしたの? なにがあったの?」
ミハラさんというその男子は、爽やかな笑顔で私とウェーブ先輩を交互に見つめた。
うわ、顔整ってる。肌もきれい……!
「何でもないって。てかミハラくんには関係ないし」
イケメンに見つめられ、私はもちろん、さすがのウェーブ先輩もひるんでいた。
「もしかしてクノが原因?」
「う」
「あーあいつまた何かやらかしたのー? ちょっと待って、呼ぶわ」
「いいから! やめてよ!」
「もしもーしクノー?」
いろんな生徒の視線が集まる中、ミハラさんという男子はテキパキ話を進める。
目の前で起きている状況が読みこめていない。
ただ、再びクノさんと対面できる機会が来たらしい。
ミハラさんが電話を終えた瞬間、
「間宮さん、大丈夫?」「ケガしてない?」
イケメン先輩が近くにいるからか、穂波さんたちは心配そうに私に駆け寄ってきた。