Ai…

愛さんとベッドで横になった


着なれないバスローブが邪魔だった



「…ごめん、さっき…」

オレは、愛さんに謝った



「なにが?」



「…全部…」



一緒に露天風呂に入りたいって言ったこと

結局一緒に入ってしまったこと

愛さんの身体に触ったこと

最後までできなかったこと



「…全部、嬉しかったよ‥」



「え…?」




「…私も藍くんに触れられたかった‥
ヤダったら、断ってるし
好きな人に、そう思われるって、嬉しい‥

藍くんが、途中で止めたのも
藍くんの優しさでしょ
私に、気持ち確認してくれた

嫌じゃないよ‥私
嫌じゃないけど…
いろいろダメだもんね…」



いろいろ…


うん



「…父さんと、風呂行った時、言ったよ
オレと愛さんのこと…」



「ホントに?」


愛さんは嬉しそうな顔をした



「それで、言われた
愛さんに迷惑かけたり、傷つけるなって…
愛さんのこと、娘みたいに思ってるって

それ、思い出して‥なんか…
愛さんに迷惑かけるかな?とか
傷つけるのかな?とか
一瞬、考えた」



「迷惑‥ね…
藍くん、まだ若いから
もし、私が妊娠したりしたら‥
逆に藍くんに迷惑かけるかも…

私を彼女にしたこと、後悔するかもだし
やりたいことも、遊びたいことも、
これからまだいっぱいあるだろうし…

でも、私…
藍くんの赤ちゃんできたら
内緒で産んで育てるかも…

藍くんには、迷惑かけないから
大丈夫だよ」




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