Ai…
昼になって
ケーキを買ってきて食べた
フーーーーー…
愛さんがローソクを消した
「おめでと」
「ありがと
なんか、外が明るいから
ローソク消しても
暗くなんないね」
愛さんは嬉しそうに言った
「ずっと誕生日ひとりだったのに
嬉しい…」
そう言って愛さんはケーキを食べた
「プリンも美味しいけど
ケーキも美味しいね」
「うん
いつも父さんがお土産で
ここのプリン買ってきてくれて
母さんが好きだった
だから、ケーキもいつも同じ店のだった」
「美香さんから頂いて、私もプリン食べたの
お父さんが病院に来る時
いつも持ってきてくれてたみたい
美香さん、食欲なくてもプリンは食べてた
…
お父さん、美香さんのこと
きっとすごく愛してた…」
「そぉかな…?」
「うん、そぉだよ!
藍くんが私を想ってくれてるみたいに
お父さんも美香さんのこと
いつも想ってたよ…
…
美味しいね
優しい味…」