Ai…

「藍くん、私ね、家族が欲しいの
病院で働いてると
すごく、そぉ思う
もし、いつか…
藍くんが私から離れていっても
藍くんの赤ちゃんできたら…
私、ひとりじゃないし…って
最近、考える」



「離れる‥って、どぉいう意味?」



「…いつか、
藍くんにフラれる日が来るかもしれない‥
それでも、藍くんの赤ちゃん産めたら
私、嬉しいな‥って」



「愛さん…前もそぉ言ってたけど
なんで…?
オレ、ずっと、愛さんといたいし…」



「藍くんのこと信用してないわけじゃないよ
でもね、不安なんだ…
いつ、いなくなるか、わからない
フラれるとか、別れるとか、
それだけじゃなくて…

急にその日は来るから…」



愛さんの気持ちが、すごくわかった



いついなくなるか…

母さんも急にいなくなった



きっと、愛さんの両親も…



「うん…わかった
でも、オレ…
愛さんのこと、ずっと好きだよ」



「藍くん、ありがと
私も、ずっと一緒にいたいよ」



愛さんの目に涙が滲んだ



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