Ai…
愛さんが目を覚ました
「ごめん!藍くん…
また、寝ちゃったね、私」
「…うん、いいよ
もっと、寝る?疲れたでしょ
…オレ
ずっと、ここにいるよ…」
愛さんが安心した顔をした
横になったまま、見つめ合った
かわいい、愛さん
「…藍くん
まきちゃん、あれから、どぉ?」
「妊娠、してなかったって‥」
「そっか…それなら…」
「…よかったのかな?
槙田になんて言っていいか
わからなかった」
「…うん
今回は、よかったんだよ…それで」
「愛さん、赤ちゃん産みたい?
結婚したい?
オレ、まだできないな‥って
結婚も、養うこともできないし…
赤ちゃんできても
やっぱり愛さんに迷惑かかる
だから、愛さんを幸せにできないな‥って
考えてた」
「私、藍くんのプレッシャーになるようなこと
言ったかな?…ごめんね
…
…結婚したいよ
でも、今じゃなくていいし
赤ちゃんも、もしできたらの話で
いつか、いつか産みたいとは思うけど…
今は、他の誰かとかじゃなくて
藍くんしか考えてない
…
心配しないで…藍くんのペースで大丈夫」
そう言って愛さんは微笑んだ
「…待ってて、くれる?」
「うん…待ってるよ」
愛さんの手を握った
愛さんも握り返してくれた
この人のために早く大人になりたい
待ってて…