Ai…
「すごーい、ベッド大きいね」
お風呂から出てきた愛さんが
ベッドにうつ伏せになって言った
足をバタバタさせてて
かわいかった
愛さんは
さっきみたいにエロかったり
急にかわいくなったりする
どっちの愛さんも
オレは好き
「楽しかったな…
寝たら、終わっちゃう‥修学旅行
眠いけど、寝たくないな…」
愛さんは
ひとりごとのように言った
オレも愛さんの隣に横になった
「何回も言うけど
ありがとね…藍くん」
「うん…
新婚旅行も、愛さんと一緒に行きたい…」
「…ん?」
愛さんがオレの方を見た
「こんな子供が何言ってるの?って
思われるかもだけど…
…
高校行ったらバイトもするし
大学も行くかもしれないけど…
…
まだまだ、先になって
それまで愛さん
待っててくれないかもしれないけど…
…
オレ、愛さんと結婚したい」
「… ありがと…」
「ごめん、こんな大事なこと
こんな感じで言って
信用性ないよね」
オレは慌てて起きあがった
愛さんも起きあがって髪を直した
「愛くんの気持ち、嬉しいよ
待ってるよ、私
…
藍くんが大人になるの」
「いつもキスしたくなったり
愛さんの身体に触れたくなるのも
愛さんのこと好きすぎて…
…
今更だけど
ホントに中途半端な気持ちじゃないし。
…
ずっと‥ずっと近くにいたい
…
ずっと隣にいるから…
ひとりにしないから
…
だから…」
「うん…私も好きだよ
…
プロポーズ?って思っていいの?」
「うん…
今は、指輪なくて、ごめん…」
「指輪なんて、いらない…」
愛さんは左手の薬指を
オレの前に出した
オレは、その指にキスした
「幸せにする」
「うん」
愛さんの目に涙が溜まって
キラキラしてた
ひとりだった…
そう言った時の
寂しそうな愛さんを思い出した
もぉひとりにしないよ
ずっと一緒にいるよ
オレは愛さんをゆっくり抱きしめた
愛さんの涙が溢れ落ちた
幸せにする…