Ai…

槙田は今日の学校の出来事を
楽しそうに話した


余計なことを言わないか
オレはヒヤヒヤした


あの人は笑ってた

具合、大丈夫かな?



「槙田、ちょっと、うるさい」



「いいじゃん!
いつもひとりか 、ママとふたりだから…
なんか、楽しくて…」


たしかに…
こんなに賑やかにテーブルを囲んだのは
いつぶりだろう…



「まきた?さん?
まき、ちゃん?
よかったら、おかわりする?」

あの人が槙田に話しかけた



槙田は笑った


「まきちゃん…まきちゃんでいいです
おいしかったです
おかわりしたいけど…
ダイエットしてるんで!」



「ダイエット?
まきちゃん、好きな人とかいるの?」



「…います…」



溜めて言うな…
ウザい…槙田



「え、もしかして…」

あの人がオレの方を見た



「違います
先輩です」



あの人が笑った


「ごめんね…なんか即答だったから…」



槙田もオレを見て笑った


「ごめん、東雲」




うぜー、槙田



昨日のアレは、なに?



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