ねえ、
「あやめ、ごめん」
玄関前に天使くんがたっていた。
「僕はこの未来を知っていた。でも、助けることはできなかった」
「どうして!?どうしてわたしに教えてくれなかったの?」
「未来が変わってしまうから」
そう答えた天使くんは悲しそうな表情をしていた。
わたしはそんな天使くんをみていられなくて走り出した。
気づいたら屋上にいた。
あのときと同じ。
でも、あのときと気持ちは全く違う。
雫がこの世にいないこと。
本当に生きている意味がなくなった気がした。