横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
あたしが泣きやむまで
そうしていたら
街はすっかり日が暮れて
夜景になってた。


気持ちを落ち着かせ
ベンチに座り、
少しずつ話をする。


「色んな男と付き合って
 それでもオレでいいって
 そう思えたらでいいよ」

柊にぃは笑って言った。

「そんなのイヤだ。
 柊にぃがいいんだから!」

あたしは必死で言い返す。

「オレはずっと思ってた。
 これから何年だって待てる。
 ジジイになったときに
 そばに瑠璃がいてくれればいい」

「そのときあたしは
 ババアかぁ(笑」



それもいいな。

今まで未来なんて
考えたことなかった。

でも柊にぃとなら
歩いていけるよね。


きっと。
< 112 / 244 >

この作品をシェア

pagetop