横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
食べ終わるころには
真っ暗になった。

町中と違って闇は深い。

ゴン太が近くに神社を見つけたから
きもだめしをしようって言い出した。



「オレ、やめとくわ」


柊にぃが言った。


えー、ノリ悪いぃ!
つまんないじゃん!

みんなブーイングだ。

あたしもなぜだかわかんなかった。
柊にぃは空気読むのがうまくて
こういうときは率先して
やりそうなのに・・・


「テントに誰もいなくなったら
 荷物とか心配だし・・・

 っていうか
 オレ、腹の調子良くないの。
 トイレから離れたくねぇ〜」


まあ具合悪いんなら、ってことで
柊にぃ抜きですることになった。


ルールは・・・

神社までふたりひと組で行き
持って行った小石を
おさいせん箱の横に置いてくる。


せっかくだし、ということで
男女のペアになるよう
くじ引きで決める。

男がひとり少ないので
自称霊感ゼロのウッシーが
2回行くことになった。
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