横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
くじを引く。

あたしはウッシーとペアだ。
順番は2番目。

あたしは決心する。
ウッシーにちゃんと言おう。


「おれ暗いのもおばけも
 平気平気♪」

なんて、人の決心も知らず
たのもしいことを言ってる。



最初に出発したペアが
戻ってきた。

「ちょっとお、意外にこわかったよ!
 神社の裏でなんかが
 ギャアギャア鳴いてるし!」

キャア!どうするぅ!
なんて盛り上がる。


ウッシーと手をつないだ。

後ろから ヒュー ヒュー と
ひやかす声がする。

あたしたちは懐中電灯を手に
神社に向かって
暗い道を歩きだした。

細い山道は足元が危うい。
ウッシーは手に力をこめた。
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