横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
え?この声は…




柊にぃの声だ。


男があわてて玄関を振り返る。


「おーい、玄関開いてるぞ」


そう言いながら
柊にぃは居間に入ってきた。



男はあわてて身を起こし、

そしてテーブルの
ナイフを取った。




「何やって…る?」




柊にぃはあたしを見た。

そして次の瞬間だ。



「なにしてんだあああー!!!」



柊にぃは叫んだ。


そして男に向かっていく。


「だめぇえええっ!」


柊にぃ、そいつは
ナイフ持ってる!!


でも言葉にならない。


柊にぃ、ダメだ
刺される、刺されるからっ!!!


あたしは
言葉にならない声を発した。


柊にぃは男に飛びかかっていった。

男はナイフをにぎしめ
柊にぃに突きたてた。


柊にぃ!!!
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