横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
その夜は
なかなか寝付けなかった。

色々なことが頭をめぐる。

だから眠れるように
薬を飲んだ。



沙也香のお兄さん…


沙也香、これから
どうするのかな。



腕の包帯を見ると
怖かった記憶が
よみがえる。


もうすぐ
二学期だっていうのに
つらいなぁ…


こわかったけど
助かってよかったと
思わなきゃね。


そのうち傷も治るよね。



柊にぃ…


ありがとう…



直接言いたかったのに
あたしは泥のような眠りに


ゆっくりと

沈んでいった。
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