横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
拾った貝をポケットに入れ、
車に戻る。

あたしは防波堤に座り

ずっと海を見てた。



傷ついた


体が…


心が…



大きな何かに

癒されていく。



柊にぃが車の中から呼んでる。

「風邪ひくぞ」

あたしは車に乗る。
雨足が強くなった。



差し出された
タオルで髪をふく。



「オマエ、調子悪いんじゃね?」

「んー…だるいしぃ、
 熱っぽいのかな?」

「どれ?」


柊にぃの手がおでこに触れた。


「あ、熱いよ」

「え、マジで風邪かな?」


柊にぃは自分のおでこを
あたしのおでこにくっつける。
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