横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
「るりピー、腕は大丈夫かぁ!?」
ウッシーだ。
そのるりピーを大声で呼ぶのは
かんべんだよ…
鹿ノ首もイヤだけど…
ウッシーは隣に座り
マジマジと包帯を見る。
ちょっとケガしただけ、そんな風に取れる言い方をするウッシーに感謝だ。
「うん、そろそろ抜糸できるよ」
あたしはつとめて
明るくふるまった。
教室のあちらこちらから、視線をなげかけられてるのがわかる。
みんな事件のこと知ってるんだな。新聞にも載ったもんなぁ…悪いうわさは広まるのが早い。
「あんた、大変だったね…
早く忘れて元気出しなよ」
めずらしく話しかけてきたのは、松下麻美だった。
「沙也香ね、転校するんだって。
先生が言ってた。
誰も連絡つかないんだよ」
「…そうなんだ」
「別れのあいさつぐらいすればいいのに。
まあさすがにきまりが悪いんだろうけどサ」
それだけ言うと松下麻美は、沙也香グループの輪に戻った。
沙也香のいない
沙也香グループ…
あたしに対する興味は、ケガの程度以外はなくなってしまったように見える。
ウッシーだ。
そのるりピーを大声で呼ぶのは
かんべんだよ…
鹿ノ首もイヤだけど…
ウッシーは隣に座り
マジマジと包帯を見る。
ちょっとケガしただけ、そんな風に取れる言い方をするウッシーに感謝だ。
「うん、そろそろ抜糸できるよ」
あたしはつとめて
明るくふるまった。
教室のあちらこちらから、視線をなげかけられてるのがわかる。
みんな事件のこと知ってるんだな。新聞にも載ったもんなぁ…悪いうわさは広まるのが早い。
「あんた、大変だったね…
早く忘れて元気出しなよ」
めずらしく話しかけてきたのは、松下麻美だった。
「沙也香ね、転校するんだって。
先生が言ってた。
誰も連絡つかないんだよ」
「…そうなんだ」
「別れのあいさつぐらいすればいいのに。
まあさすがにきまりが悪いんだろうけどサ」
それだけ言うと松下麻美は、沙也香グループの輪に戻った。
沙也香のいない
沙也香グループ…
あたしに対する興味は、ケガの程度以外はなくなってしまったように見える。