横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
その悪夢から

瑠璃なら救ってくれるかも知れない。
いや、瑠璃だからこそ
救ってくれるだろう。

オレを救ってくれた
母さんの子供なんだから…

オレは賭けた。
瑠璃に気持ちを伝えるんだ。



そして…

瑠璃はオレを受け入れてくれた。

好きだと言ってくれた…


やっとこの手につかんだ宝石。

なのに、その宝石は
オレの手からすり抜けてゆく…



助けてくれ…



「オマエに瑠璃なんて
 似合うわけないじゃないか」




誰だ?



オレに話しかけるのは…

またあいつか…

登校拒否してたころに
よく頭に響いてきた声だ。
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