横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜

「そこに座ってて」

指定された
黒いソファーに座って
あたしは部屋をながめた。

ウッシーの部屋は
とてもきれいにかたづけられて、
男の部屋と思えなかった。


---柊にぃと大違いだ


タバコくさくて、
吸い殻のこぼれそうな
灰皿がある、雑誌や本だらけの
部屋を思い出した。



「コーヒー飲む？」

「うん…」


ウッシーは
コーヒー豆をひいてる。

（マメだなぁ〜）


つまらないギャグが
頭をよぎる。


（まさかウッシーだけに
　UCCコーヒーだとか？）


大丈夫か？あたし。

泣きすぎて
頭おかしくなったとか？


「おれ、カフェオレだけど
　どうする？」

「同じのちょうだい」

「了解」


柊にぃは
いつもブラックだった。
あたしは
ミルクを入れるのが好き。