横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
ハブラシやパンツも買って
あたしたちは夜の町から戻った。



「…でもさ」


ウッシーが口を開いた。


「るりピー彼氏いるんだろ?
 そいつはいいのか?」


「・・・
 いいの、いいの!」


「おれのとこにいるって知ったら
 怒るんじゃね?」


柊にぃは怒るかな?

あたしの外泊、
ウッシーのところって
柊にぃはすぐ気付くよね。

怒ってもかまわない、



ってか怒ればいい。


イライラする気分を押さえ、
シャワーをあびて
ウッシーのシャツを借りた。

ソファーを移動して
その上に寝そべった。


「おそわないでね、ウッシー」


「おれは生殺しの刑かよ」


うん。わかってる。

ウッシーは
あたしが嫌がるかぎり
絶対何もしないって。

あたしはそんな紳士な
ウッシーに甘えてる。


「今晩は眠れるかな…」


呪いのようにつぶやく
ウッシーをよそに

あたしはこの3日間の
めまぐるしかった出来事を
考えてながら眠りについてた。
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