横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
「前に話したこと覚えてる?

 瑠璃と柊路が外泊して
 帰ってきたとき、

 ママ言ったでしょ?

 柊路のことが好きなら
 ささえてあげてって。

 途中で投げ出すことは
 しないでって…

 そう念を押したはずよ!?」


ママ、怒ってる。

そうだ…そんな話をした。


しかしあの時は、
それよりも結婚という言葉に浮かれてた…


「柊路はね、今、闇の中。

 瑠璃が想像もつかないような
 暗い闇よ。

 それはいつも、
 柊路のそばにあって
 あの子を連れて行こうと
 してたのよ」



初めて聞く話に固唾を呑んだ。



ママの話は続いた…
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