横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
あの頃、

絵里子さんは2歳の柊路と
二人で暮らしてたのね。

吉沢に頼まれたの、
定期的に様子を見に行ってと。

行ってみると…


びっくりしたわ。


窓という窓を、
黒い紙でおおって
外に出ようとしないのよ。


真っ暗の部屋の中で
柊路は満足に食事ももらえず、
おむつも汚れたままで
放置されてた。


これじゃダメだと思って
吉沢に連絡つかないから
吉沢の母に、
--今のおばあちゃんにね、
連絡したの。


様子を見て驚いた
おばあちゃんが
柊路をひきとろうとした。


でも絵里子さん、離さないのよ。


あたしの子供なんだって。
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