横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
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本当にあたしは

何も知らなかったんだ

よくそれで

家族のつもりでいたよね?

よくそれで

柊にぃのこと

好きって言えたよね?




「私が瑠璃に言ったのは、それなりの覚悟を持って欲しかったから。いずれきちんと話すつもりだった。でももっと早く、きちんと話しておけばよかったわね」


「ごめん…ママ…」


「もう遅いわ。

 あの子の世界は
 壊れてしまったのよ」


ママが泣いた。


「あの子はすばらしいものを持ってる。感性が豊かで、感受性がいい。創り出すものは魅力にあふれて、人を引き込む。

そしてそれは、繊細でもろすぎる精神が創造してる。

心の奥の、幼い頃に受けた傷がその繊細な神経を崩壊させようとするのよ」

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