横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
「気をつけてな」

「飛ばすんじゃないぞ」


事務局員さんのアドバイスに
お礼をいい車に乗り込む。

ムッとした熱気につつまれる。

「ひゃあ〜! すんごい暑い!」

「だろー?ホントあの人に
助けられたよ」

「ってか、これエアコン付いてる?」

「・・・一応な」

吹き出し口に手をそえると
熱風が出てた。

「そのうち効いてくるって!」

その言葉うたがわしい。
窓を全開にする。

軽快なエンジン音を立てながら
ビートルは走り出す。

下校中の生徒が
めずらしそうにこちらを見る。

その中に、ポカンとした表情の
松下麻美がいた。

隣に寄り添うのは
同じクラスの男子。
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