横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜

パパとママは再婚同士。

柊路（しゅうじ）兄ちゃん、
略して柊にぃはパパの連れ子。

だからあたしとの
血のつながりは半分。


　　この半分のつながりを
　　今、何よりも呪っている


「瑠璃のママと

　僕のママは違うんだよ」


柊にぃが隠してた写真を
あたしが見つけたとき
柊にぃはそう言った。

それはあたしが幼稚園の頃。

甘えん坊だったあたしは
大好きな柊兄ぃとの
きずながなくなった気がして、
悲しくて大泣きした。

あまりにも泣きやまなかったので
こう言ってなぐさめてくれた。


「瑠璃はボクの大切な妹だよ」

「このママは
　死んでしまっていないんだ」

「だからボクはずっとここにいる」


あたしはその言葉に安心した。

そしてママが死んだ柊にぃを
かわいそうに思った。


柊にぃの持ってた写真には

きれいな女の人が写っていた。