横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜

・楽しい時間

次の朝、
いつもは一緒に朝食を取るのに、柊にぃは起きてこなかった。


隣の柊にぃの指定席は
からっぽ。


「二日酔い?」


ママがあたしに聞く。

「たぶんね。
 夕べ結構飲んでたよ」


「瑠璃ちゃん、お水持っていってあげなさい」

おばあちゃんが言う。

「えー、時間ないしぃ」

あたしは急いで
食パンをほおばった。


ママが氷入りの
水を用意する。

「はい、瑠璃よろしくね
 ママは出勤するから」

「んもぅー、世話のやけるアニキだなぁ」



二階にある
柊にぃの部屋に入る。

あたしの部屋の
斜向かいだ。



柊にぃは蒸し暑い部屋の中、上半身を裸でベッドにうつぶせになっていた。


つけっぱなしの
電気を消す。


「柊にぃ、おはよう」


反応がない。
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