横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
「そういえば…今日はそこの神社お祭りだよ。
 一緒に行ってくれば?」

あたしの気持ちなど知らず、
柊にぃはウッシーに話しかける。

「祭りいいですね〜!
 るりピー行く?
 おにいさんも一緒にどうですか?」

「オレ?あーそうだな、
 祭りなんて久しぶりだな。
 じゃあ一緒に行ちゃおうっかな」

柊にぃにしてはめずらしくノリがいい。

妙な展開にあたしはうれしくなった。


「あんたたち、祭り行くのかい?」

おばあちゃんが話しかけてきた。

「うん♪ 今から出かけてくるね」

「それじゃあせっかくだし、
 瑠璃ちゃん
 浴衣を着ていきなさいよ。
 美子さんのがあるよ」

「本当? おばあちゃん、着せてくれる?」

浴衣を着るのは子供の頃以来だ。

「うんうん、こっちおいで。
 せっかく作ったのに
 美子さんったら全然着ないし、
 もったいないと思ってたんだよ」
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