横顔がスキ 〜とある兄妹の恋の話〜
壁には写真も何枚か貼られている。
友達か、
それともバイト先の
仲間なのかな。

あたしの知らない
柊にぃの世界だ。



「そうだ」

あたしはふと、思い立った。

「柊にぃ、ずっとずっと前、
 あたしが子供の頃にね。

 写真見せてくれたよね?

 柊にぃのお母さんの写真。覚えてる?」


柊にぃの表情が止まった。


「ああ・・・」

「ねぇ、あの写真見せて、
 どんな人だったか、
 もう一度見たい」





「瑠璃・・・」


柊にぃは

いきなり
あたしの両腕をつかんだ。


そしてあたしは


そのままベッドに
押し倒される。


「ちょっ・・・な、なに?」


不意の予期せぬ行動に
びっくりして
柊にぃの顔を見つめた。
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