蛍火に揺れる
いただいたのは、ベトナム風のフレンチ。
ベトナムは元々フランスの統治時代の影響からかフレンチの店が多いということ。それでレモングラスなどのフレンチには使わない素材などを取り入れていることも多いし、量も普通のフレンチより大分多いということもノリ君のお父さんが説明してくれた。

正直私はフレンチの味云々よりもパンがあまりにも美味しいことが一番印象に残ってたわけであるが…。


そしてご両親と打ち解けてきて、今まで知らなかった事実も色々と出てきた。

ノリ君のお父さんは、新規建設するホテルやら宿泊施設の現地調査をする仕事をしてるということ。
立地もさることながら、現地の住民の生活やら建設したことで起こる雇用の問題、環境対策…そんな全てを統括してまとめるという役割。
つまりの所、毎回新規で海外支店立ち上げる際の旗振り役という立場らしい。
この生活を、もう三十年以上しているんだとも。

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