八神くんのお気に入り

その真っ直ぐ見つめる瞳に、余計にドキドキしてしまう。



「独り占めしてぇ」


そうポツリと呟いた八神くんは、私の前髪を少し乱暴にかき上げた。



チュッ




おでこにしたキスは、乱暴にかき上げたのが嘘じゃないかって思うくらい優しかった。




うぅ…


顔が熱い。


恥ずかしくて、私は下を向いた。


ドキドキが増していくよ…。





「笑った顔、もっと見せてくれよ?」


そう言った八神くんは、上目遣いで私の顔を覗き混んでいた。



ドキイッ!!



もう、だめ…



私は両手で顔を抑えた。


もちろん片手にはぬいぐるみがあって、不格好に顔を隠している。




それを見た八神くんは私を抱きしめたんだ。


??


< 126 / 511 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop