八神くんのお気に入り
その真っ直ぐ見つめる瞳に、余計にドキドキしてしまう。
「独り占めしてぇ」
そうポツリと呟いた八神くんは、私の前髪を少し乱暴にかき上げた。
チュッ
おでこにしたキスは、乱暴にかき上げたのが嘘じゃないかって思うくらい優しかった。
うぅ…
顔が熱い。
恥ずかしくて、私は下を向いた。
ドキドキが増していくよ…。
「笑った顔、もっと見せてくれよ?」
そう言った八神くんは、上目遣いで私の顔を覗き混んでいた。
ドキイッ!!
もう、だめ…
私は両手で顔を抑えた。
もちろん片手にはぬいぐるみがあって、不格好に顔を隠している。
それを見た八神くんは私を抱きしめたんだ。
??