八神くんのお気に入り
私はこれからどうすればいいの?
どうして一緒にハンバーガーショップにいるの??
彼女のフリってどういうこと???
聞きたい事がいっぱいあるんだけど、怖くて聞けない……。
はぁーっと、ため息が出る。
その様子を見ていた銀髪の彼は私を睨んだ。
ひー!!
怖い。怖いよ。
何で??
助けてよー菫ぇ!!
「八神ー」
突然背後から聞こえた声に私は振り向いた。
違う制服……他校生だ。
声の主はよそ見もせずに真っ直ぐ私達の座ってる席に来た。
「呼び出した本人が遅刻かよ」
黒髪の彼はピアスを付けていた。
見た目は真面目そうなんだけど、制服の着崩し具合はきっと……そういう事なんだろう。
ジーっと見ていると、バチッとその人と目が合う。
わっ!
「へぇ」
ニヤリと笑った彼はそう言葉を残して、注文をしに行った。