八神くんのお気に入り
「あのね、菫」
「ぅわあ!」
私の声に莉子はビックリしていた。
ビックリした…
莉子いつの間に戻って来てたの、、
「どうしたの?」
「今日、八神くんと一緒に帰るんだけど…」
莉子ったらモジモジしちゃって。
可愛いやつ。
「そうなんだ?じゃあ私は寄り道でもして帰ろうかな」
「その事なんだけど…菫も一緒に帰ろ?」
「え?」
何その“一緒に帰ろ?”って言って首傾げるの。
可愛すぎなんですけど。
一瞬で守ってあげたくなるようなその仕草、男子じゃなくてもイチコロです。
莉子がやると、あざとく見えない。
ほんと小動物みたいで可愛い。
「菫?聞いてる?」
「ごめん、聞いてなかった」
「も〜一緒に帰ろうって言ったの!」